今井和雄 内橋和久 BarIshee 2018年9月22日
初共演ではないらしいが、ギターでの共演は初めてのようだった。
本当に興味が沸く組み合わせだった。如何せん、前記事と同様、細かいところを覚えていないのが残念だ。
今井和雄は最初のセットでガットギターを使っていた。胴体の穴近くにマイクを固定して、音を拾いアンプに接続していた。今井和雄と内橋和久のステージ上の会話を聞いた限りでは、初の試みだったという。
内橋和久は当然ながら、愛用のエレクトリックギター1本で通した。この日の内橋和久の演奏は、細かいニュアンスが際立っていた。
本当に語彙が豊富で、いくつもの旋律や和音が奏でられた。繰り返しはほとんどなかったと記憶している。
後にも先にも、個人的には今まで聴いたことがないような演奏だった。次から次へとアイデアが溢れ出てくる。
今井和雄は、2セット目でフルアコースティックギターに切り替えた。
かなりな勢いがあり、いわゆる即興よりも熱がこもった演奏となった。
立ち上がって、体全体を前後に揺すりながら、カッティングする。これが何度も
繰り返された。即興演奏家というよりも、ロックスターのようだった。
内橋和久は、前面に出ることはなく、立ち上がった今井和雄を鼓舞するような演奏をした。インプロ演奏でバッキングというものが果たしてあるのかどうかは別として、紛れもないバッキングだったと思う。単純なコードカッティングやアルペジオにはならず、うまく説明できないが、さまざまな趣向を凝らしたバッキングだった。
エンディングで息がピタリと合った2人は、固い握手を交わした。そこに社交辞令はなかったのだろう。
観客の中には、橋本孝之、内田静男がいた。見当違いかもしれないが、乾純が観に来ていたと思う。