沢登秀信  with 原牧T-ne(Drums)


沢登秀信は、長いこと高円寺・稲生座でライブをしている歌手だ。

このブログに立ち寄ってくれている人はむしろ、稲生座よりも近くのペンギンハウス、少し歩いたショーボートや円盤などの方に足が向かうことが多いのではないかと思う。





私が初めてバンドとして聴いたのは、33年前のことだった。

今でも覚えている。

彼の自宅ガレージでリハーサルをしていたのを間近で聴いた。

Eric Jacobsenとのツインギターだった。

沢登秀信もEric Jacobsenも高校生だった。

それ以来、間をあけつつも沢登秀信の歌を聴いている。




会場は八王子のパパビートという名前のライブハウスで、訪れるのは初めてだった。

大きく立派なステージがあった。


「犬」「心意気」など聴きたかった曲が演奏された。

最近のソロライブでは、オリジナルはあまりやらないのか、

昨年の11月に聴きに行ったライブではカバー曲だけだったので、

たくさんのオリジナル曲を聴けて私も満足した。


私が日頃好んで聴いている音楽の傾向とはまった違うのだが、

彼のCDを聴いたり、たまにライブに行っている。


彼の音楽の魅力だと思う。


彼自身以外の魅力は、共演者だ。


過去には、先ほど触れたEric Jacobsenのほか、村上聖(T-SQUAREなど)、
田ノ岡三郎など、腕利きの音楽家が彼のまわりに集っていた。

いずれの音楽家もまだ無名のころのことだ。

名前は忘れてしまったが、バークリー出身のベーシストも
いっしょに演奏していたと記憶している。


言うまでもなく、彼の共演者にハズレはない。


さて、この日の共演者は、原牧T-ne(Ds)※だった。

※ ピアニストの航と共演している柿沼朋音の別名です。


本人と以前少し話したときに分かったことだが、

藤井郷子の人脈につながる人であるようだ。



さて、原牧T-neのドラミングのことに少しだけ触れたい。

良く鳴る。


こんなに良い音のドラムはあまり聴いたことがない。

リズム楽器とは思えないほど、メロディアスだ。


曲によっては、フィルインが多い場面もあったが、

それもメロディのように滑らかだった。


最後の曲は、私が個人的にもっとも好きな「リラの花」だった。


1stアルバムに入っている曲で、何度も聴いているが

この日のライブではまったく違ったアレンジなのに自然と受け入れられた。

ドラムとのツーピースバンドでは、まったく違った曲になって
生まれ変わっていた。