Paal Nilssen-Love, Lasse Marhaug 落合soup
Burried Machine
Paal Nilssen-Love (drums), Lasse Marhaug (noise, electronics).
Grim
Sudden Infant
水道橋Ftarriで見かけたポスターで知った、Paal-Nilssen Loveと
Lasse Marhaugの来日ツアー。
※ ちなみに、ある方にSudden Infantを現代音楽として紹介してしまったことをこの場でお詫びします。私の勘違いでした。すみませんでした。
前日に公演があった千葉の稲毛「CANDY」は拙宅からあまりにも遠いので、この日を選んだ。
会場となった落合Soupは、以前から行きたかった場所だった。
お風呂屋さんの地下にあるが、Super Deluxeをコンパクトにしたらというような趣がある良い雰囲気だった。もちろんハコの良しあしだけでなく、私が聴きに行く音楽を催す場合でも、「おお」という人選をしていることも魅力だ。
Paal-Nilssen LoveとLasse Marhaug二人が参加したセッションを聴いてから2年半が経った(このブログでも2011年2月9日に紹介している)。
今回は至近距離に席を取ったということもあり、微妙なニュアンスを体験できたのが良かった。
Lasseは右手に金属製のカップのようなものを持ち、テーブルに叩いてリズムを取っている。おそらく大きな会場であれば、音を拾え切れないのではと思う。今回の会場では、私の席でも良く聴こえた。
体を大きく左右に揺らして、エレクトロニクス装置類を操作している。様々な音が聞こえた。ノイズというキーワードでは決して片づけられない微妙な音の数々だった。強弱があり、ふくよかな音も、鋭利な音も交じっている。
Paalのドラムングをこれほど近くで聴くのは初めてのことだった。
久しぶりにPaalのドラムを聴いて、いろいろと感じたことがある。
まず、左手の力強さが右手と同じくらいある。バスドラは沈んだ重たい音がせずに、軽妙な音がした。まるでスネアをスティックでたたいているように聴こえる。
スティックを叩くのと同じくらいに引く速度が速い。叩くときにドラムに体を乗せているのだが、そのタイミングが絶妙で、力を入れずとも強い音がする。
体を乗せたかと思うと、元の位置に反れるムチのようなしなやかさ。これが彼のリズムの根源にあるような気がした。
16ビートのリズムを延々と繰り返したが、その体の乗せ方が独特だと思った。
融合と離反を重ねる演奏。
その妙。
二人の演奏を、いずれの日に再び聴きに行きたいと思う。
この日は、4セットあったが、残りの3セットも興味深い演奏だった。
Burried Machineは、気絶しそうなくらいの爆音ノイズを挟み繊細なエレクトロニクスの音を聴かせた。
(その音量で写真を撮る気にならないほどだった)
grimは、バックグラウンドを知ろうと思ってグーグルで検索してもなかなかヒットせずに困ったが、尋常ではない趣のロックバンドだ。
Sudden Infantは、ポエトリーリーディングとロックのシャウト、それにエレクトロニクスを見事に融合させたパフォーマンスだった。