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舩橋陽(sax)大谷能生(sax)大島輝之(g)一樂誉志幸(dr)

10月30日、台風のなか、荻窪ベルベットサン。

ドラムソロから始まる演奏。

(一樂誉志幸のドラミングは前の記事を参照してください)。



ベースレスの2ホーンが興味深かった。

舩橋陽のソプラノサックス(だったと思います)が奏でた、ロングトーンが印象的でした。循環呼吸(サーキュラーブリージング)を交えた長い音。大谷能生ロングトーンと相まって、浮揚感がある演奏となりました。

舩橋陽のソプラノサックスは、スティーブ・レイシーが教会で録音した演奏を想起させた。

激しい演奏もよかったけれど、ロングトーンを軸にした幽玄的な音が、とても印象的でした。

ロングトーンで観客を引き寄せるのは、難しいと思いますが、それを何気なくやっていた。

この漂う感じに、大島輝之のギターがとても合っていました。

大島輝之は、ギターを使っていかに音を出すかだけに集中する。彼は切れた弦でさえ、活用して音を出して音楽にしてしまう。弦を指で引っ張り音を出したりもする。

大島のギターは、奇を衒っているかのように聴こえたり見えたりするのですが、耳を澄まして聴いてみると、全体の音楽にみごとに寄り添い、融合しています。

あるコンサート会場で、演奏前の腕慣らしを聴いたことがあるのでが、しっかりとした技術に感嘆した覚えがあります。

他のすぐれた即興演奏家と同様に。